ご挨拶

香川県立中央病院のホームページにアクセス頂きありがとうございます。
当院は、2025年3月には現在の高松市朝日町へ新築移転してから11年目を迎えました。移転から10年以上が経過し、医療機器の更新時期を迎えております。昨年は、最新のロボット手術が可能となるダビンチXiを導入し、多くの診療科で最先端のロボット手術による治療を提供できるようになりました。また、心臓弁膜症の治療であるTAVI(経カテーテル大動脈弁留置術)や脊椎領域の整形外科手術に対応可能なハイブリッド型血管造影装置を更新し、より安全に迅速に手術ができるようになりました。今後もがんの診断に有用なPET(陽電子放射断層撮影)装置や、急性心筋梗塞・脳卒中の治療に必要な血管造影装置の更新を予定しています。
三次救急医療機関として、より多くの重症な患者さんを受け入れられるような高度急性期医療を提供できるように機器や人材の充実を今後とも図ってまいります。
2022年に運用を開始したドクターヘリは、年間200件程度の重症患者の搬送を行い香川県の救急医療の質の向上に大きく貢献しています。また、能登半島沖地震のような大規模災害が発生した際には、災害拠点病院として地域の皆様の安全を守るため、万全の体制を整えております。
新型コロナウイルス感染症につきましては、2024年6月以降、診療報酬上の特例措置が終了しましたが、感染力が低下したわけではありません。高齢者や免疫力が低下している患者様は、依然として重症化のリスクがあります。引き続き感染対策を徹底し、安心で安全な医療を提供してまいります。
さて、少子高齢化の進行に伴い、医療を取り巻く環境は大きく変化しています。人材不足は深刻化し、医療ニーズは多様化しています。このような状況下において、当院は地域の医療機関との連携を強化し、効率的かつ質の高い医療を提供することを目指します。
具体的には、地域の医療機関や「かかりつけ医」の先生がたとの連携を密にし、患者さんの病状に応じて適切な役割分担を行うことで、地域全体の医療体制の最適化を図ります。また、医療従事者の教育・育成にも力を入れ、対面での研修に加え、オンラインでも研修できるよう、多様なセミナーを提供してまいります。
地域医療を支える一員として、当院は常に進化し続けます。県民の皆様に信頼され、愛される病院を目指し、職員一同、全力を尽くしてまいります。今後とも、皆様のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
令和7年4月1日
香川県立中央病院 院長 髙口浩一