当院の医療クラークは・・・
近年、病院勤務医の長時間労働が社会問題となっており、その背景には深刻な医師不足があります。2008年の診療報酬改正で、勤務医の負担軽減を目的に創設された医師事務作業補助体制加算により、医師事務作業補助者の配置が拡大していきました。
当院では、医師事務作業補助者を「医療クラーク」と呼び、創設当時に6名体制でスタートしました。その後、2014年3月の新病院移転に合わせて人員を拡大するとともに「医療クラーク室」を発足させ、現在は50数名が在籍しています。
どんなお仕事をしているの?
医療クラークは、医師(歯科医師含む)の指示の下に、文書作成補助業務のほか、外来診療補助業務や患者サポートセンター業務を行っており、チーム医療の一員として院内他部署とも連携し多忙な医師の負担を軽減させるために日々活動しています。
文書作成補助業務
病棟の執務室で、診療記録(カルテ)への代行入力や診断書など年間14,000件を超える文書作成を行っています。また、医療の質向上に資する事務作業(診療に関するデータ整理、統計・調査等)の補助も行っています。
外来診療補助業務
外来の診察室で、診療に関する事務的業務(検査説明等)、オーダリング(次回の診察や検査等の調整)を行っています。
また、診療記録(カルテ)に記載が必要な事項が漏れていないかの確認や、来院される患者様の過去の診察歴等の情報を確認し診察の補助も行っています。
患者サポートセンター業務
患者サポートセンターの執務室で、従来は医師が診察場で行っていた予定入院患者様に対する入院申込やクリニカルパス、DPCを代行入力しています。
また、術前に行う検査のオーダー入力や必要に応じて行う他科紹介のほか、糖尿病・心疾患・間質性肺炎(症状あり)の既往がある患者様の場合はかかりつけ医への照会依頼も行っています。
研修制度・活動報告
当院では医療クラークとしてのスキルアップを図るため、様々な研修や各活動を通して日々成長できる環境を整えています。
新入職員研修
新入職員を対象に当院オリジナルの研修テキストを使用し、約1週間の研修を行います。ここでは当院の基本理念・基本方針や院内ルール等のオリエンテーションのほか、医療クラークとして必要な知識(医学一般、医療関連法規、医療保険制度、電子カルテ操作方法等)について学びます。
また、新入職員研修を修了した後は、各配属先に応じたOJT(業務を行いながらの職場内研修)を約1か月間行い、担当する医療クラーク業務の基礎的なスキル習得を目指します。
院内・外研修、学会参加
医療従事者として院内・外で開催される研修会や学会へ参加し、知識向上を図っています。
医療クラーク定例会議
毎月定期的に全体会議を開催し、業務報告や問題点・改善策の検討、業務フロー等の改正に関する情報共有、医師からの要望などの意見交換を行っています。
勉強会
当院の医師・看護師が講師となり、医師事務作業補助者として必要な医療知識等に関する勉強会を開催しています。
また、院内で開催される各種講習会やセミナーなどにも積極的に参加しています。
各ブロック紹介
当院の診療科は6つのブロックで構成されており、各ブロックに医療クラークが配置されています。