呼吸器疾患のリハビリテーション
対象疾患:
肺癌の手術前後、急性呼吸不全、慢性呼吸不全の急性増悪、肺炎、在宅酸素療法の導入など
治療方針:
廃用症候群や肺合併症の予防のため早期離床を心がけて介入しています。また、退院後の生活で注意すべきことを指導しています。
理学療法
手術を受けられる患者さんに対しては手術前から介入し、深呼吸や排痰、寝返りや起き上がりの練習・指導を行います。下肢深部静脈血栓症の予防のための下肢の運動の指導も行います。手術後は翌日から看護師さんと協力して起き上がり、立位や歩行の練習を開始します。また、息切れが強い肺炎や急性呼吸不全、慢性呼吸不全の急性増悪の方に対しては、呼吸と動作の指導を行っています。退院前には、再発予防のため自己管理の指導も行っています。
- 手術前後の呼吸リハビリテーションの実施(深呼吸、排痰、早期離床など)
- 入院前の活動性の再獲得を目的とした体力トレーニングの実施(歩行距離の延長など)
- 体調を崩してしまった時の対処方法の指導や呼吸方法の指導
作業療法
動作時に息切れを生じる呼吸器疾患患者さんに対して、その動作に合った呼吸方法の練習や、作業を行うときの姿勢や動作の速度、間合いについての助言、環境整備などを通じて、息切れを軽減し「その人らしい生活の再構築」の支援を行います。ご高齢の患者さんや活動性が低下している患者さんに対して、心身の活動性を維持するための各種の作業活動も提供します。
言語療法
食物などを飲み込む機能が低下している患者さんに対して、できるだけ安全に楽しく食事を摂れるように、飲み込む力が向上するように練習を行います。状態によって、安全に飲み込むことができる食品を選び、また食事の時の姿勢の工夫なども行います。