夜尿症
どのような病気
5歳以上で月1回以上のおねしょが3か月以上続けば、夜尿症と診断できます。膀胱・排尿コントロール機能の成長とともに自然と治ってくることもよくあります。治った後に身体的な問題はないのですが、それまでに心理的な負担が子どもさんにかかり、後々の人格形成に悪影響を残す場合があります。また一部ですが、糖尿病や腎機能低下のような別の病気の一症状の場合があります。
どのような症状
5歳以上で週に2回以上のおねしょがある場合です。ただし、おねしょしなくなった時期があったのに後からおねしょする場合を二次性、ずっとおねしょが続いている場合を一次性といって、二次性夜尿症は膀胱・排尿コントロール機能の未熟性以外の原因がある可能性が高く、注意が必要です。
どのような検査
糖尿病や慢性の膀胱炎、腎機能低下など別の病気がないか、尿検査・血液検査・エコー検査を行います。便秘・宿便と夜尿が関連する場合や骨盤部の神経と関連する場合もあり、レントゲンなどの画像検査を行う場合もあります。検査の他に生活習慣の詳細な問診も重要です。
どのような治療
他に原因疾患があれば、その治療を優先します。夜尿症単独の場合には、夜間の尿量を減らす服薬とアラーム療法とよばれる器具を使う治療が広く行われていますが、全員が治療を受ける必要はありません。夜尿症を本人が苦痛に感じ、学校行事など社会生活に困っているか、という点もポイントで、本人・家族とよく相談して治療を続けるか話し合うことが重要です。また、2つの治療以外にもお子さんの状況に応じて治療をアレンジします。