脳卒中救急医療アップデートセミナー in KAGAWA 2024

脳卒中は突然に発症し、放置すれば身体機能を著しく損ねてしまう恐ろしい病気です。脳卒中患者を救うためには、一刻もはやく正確な診断と的確な治療を施すことが重要ですが、そこにたどりつくためのアクションは病院前からスタートしています。一方で、近年、脳卒中救急医療の進歩はめざましく、新しい治療法がどんどん取り入れられています。また、脳卒中治療ガイドラインも年々バージョンアップされています。新しい治療法とガイドラインのアップデートを、現場で働く皆様に広く知っていただき、明日からの救急医療に役立てていただきたいと切に願います。
本セミナーは、2021年にはじまって以来4回目になりますが、毎回多数の消防隊員の方にご参加いただき、ご好評をいただいております。実臨床の場においてもセミナーの成果が生かされていると実感いたします。
今回は、脳卒中とそれに類似する症候(脳卒中ミミックス)に焦点をあてており、現場でのトリアージと鑑別診断に役立つ内容です。
皆様のご参加をお待ちしています。
内容
日時 令和6年11月28日(木) 19時00分から20時40分
場所 香川県立中央病院 講堂
開催形式 ハイブリッド 会場参加は希望者先着50名(申し込み先着順です)
オンライン参加は無制限
プログラム
開会のあいさつ 副院長 青江 基
講演1 CTをとるまでの脳卒中医療:出血性脳卒中を中心に
脳神経外科 藏本智士
講演2 血栓回収療法のアップデートとドクヘリ
脳神経外科 髙橋 悠
講演3 虚血性脳卒中の再発予防 ~脳心連携の成果~
循環器内科 大河啓介
講演4 脳卒中ミミックス
脳神経内科 森本展年
講演5 めまいの鑑別診断
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 平田裕二
閉会のあいさつ 救急部 佐々木和浩
共催
香川県立中央病院 脳神経外科・救急部
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社
コーディネーター 脳神経外科 市川智継
盛会終了のお礼
コーディネーター 市川智継(香川県立中央病院脳神経外科)
主催者一同
この度は「脳卒中救急医療アップデートセミナーin KAGAWA 2024」にご参加いただき誠にありがとうございました。おかげさまで盛会のうちに終えることができました。
当セミナーは2021年から毎年開催し、今回で4回目になります。今回のセミナーを通して、皆様と脳卒中救急医療の最前線の情報を共有することができて、香川県の救急医療の発展、患者さんのよりよい予後に貢献できたと思います。今後もこのような活動を続けていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
脳神経外科病棟からのメッセージ
6階西病棟 脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 三好卓也
「タイム・イズ・ブレイン(時は脳なり)」という言葉があるように、脳卒中は発症から治療までの時間をいかに短縮し的確な治療ができるかで予後が変わってきます。突然の意識障害や麻痺で発症し、本人や家族が混乱した状態の中、救急隊員の方々は救急要請時と接触時だけで情報を取得し整理しなければならず、トリアージが難しい事例もあることと思います。しかし、どんな状況の中でも、安全に救急搬送をしていただいていることで、香川県の脳卒中医療は支えられていると実感しています。入院患者さんのご家族から「気が動転して、どうしたらいいか分からなかったときに救急隊の人から心臓マッサージをしてくださいと言われて、その通りにして助かったから、言ってもらえてよかった。」というコメントをいただいたこともあります。
救急搬送された時点では、言葉が話せなかったり、麻痺のために動けず寝たきりであったりする患者さんでも、手術などの急性期治療を乗り越えて、入院病棟で継続的治療とリハビリテーションをすることで、生活活動度が改善し在宅療養ができる患者さんも多くいらっしゃいます。特に重要なことは早期離床です。離床をすることは、身体的機能回復だけなく、目が開かなかった患者さんが目が開いたり、飲み込みが悪かった人の覚醒度が改善することで食事を食べる練習ができたり、動けることで更に意欲があがったりと、身体面でも精神面でも効果が得られます。
脳卒中の原因は、高血圧や糖尿病、高脂血症などの生活習慣病や不整脈といった心疾患もあります。その中でも「脳心連携」により先進性のある総合的な医療が提供できることが当院の利点だと、本会を通して改めて学ぶことができました。「脳心連携」で脳梗塞の原因検索と再発予防の体制が整えられていることで、看護師やリハビリスタッフなどのコメディカルも安心してケアやリハビリテーションを提供できています。
病院前救護、急性期医療を経て脳神経外科病棟で療養される患者さんに対して、ケアとリハビリで更なる回復が得られるよう、病棟スタッフも一丸となって益々努力していきたいと思います。
アンケート結果の掲載
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