最終更新日:2022/03/15

専門家の考える便秘治療

便秘に対する治療介入について

排便は毎日ある必要はない。

便秘のために、「生活の質」の低下がある場合、治療介入を行う。

具体的には、排便困難(硬い便などが原因)、残便感、排便がないことによる腹痛や腹部膨満感、便秘と下痢を繰り返す・・・などの症状があれば、患者さんと相談し治療を検討する。

便秘に対する治療の基本方針

  • 非刺激性下剤(緩下剤)を用いて、便をやわらかくする
  • 十分な量の緩下剤を用いても排便がなければ、緩下剤を併用した上で刺激性下剤を屯用で使用する。
  • 刺激性下剤を連日服用している場合は、緩下剤を併用の上、刺激性下剤の使用回数を減らす。
    ただし、刺激性下剤は効果のある十分な量を使用。
  • 便形状はブリストル便形状スケールで評価
    Bristol Stool Form Scale (BSFS)
  • 大腸癌等の器質的疾患の否定をしておく
ブリストル便形状スケール

便秘症状およびブリストル便形状スケール(BSFS)からみた治療方針

  • ①便が硬い、排便に時間がかかる、出しにくい (BSFS 1~2)
  • ②排便が数日に一回 (BSFSはさまざま)
  • ③刺激性下剤を連日使用しないと出せない (多くはBSFS 6~7)
  • ④その他
(BSFS)からみた治療方針フロー
便が硬い、排便に時間がかかる、出しにくい
排便が数日に一回
刺激性下剤を連日使用しないと出せない
その他1

慢性便秘症の方に対する専門的診療を行うため、香川県立中央病院では、便通異常外来を行っています。

  • 毎週火曜日 午後14時より(完全予約制)
  • 対象疾患:慢性便秘、慢性下痢、過敏性腸症候群などの機能的な疾患
  • 担当:消化器内科 田中盛富
    診療内容により、皮膚排泄ケア認定看護師と協力して対応します。
  • 香川県立中央病院 地域連携室を通して予約をお願い致します。

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