診療内容
診療科長(部長)小笠原 豊
乳腺・内分泌外科では、乳腺、甲状腺、副甲状腺の各疾患を担当しています。当院は乳癌学会および内分泌・甲状腺外科学会の認定施設であり、診療においては各診療ガイドラインをもとに、さまざまな病態の患者さんにあわせた世界標準治療を提供できるように心がけています。
乳癌診断
当院はマンモグラフィ装置を2台所有しています。そのうち1台はステレオガイド下吸引式組織生検に対応した装置です。これによりマンモグラフィを撮影しながら位置を決め、微細石灰化巣などの組織を採取するマンモトーム生検をおこなっています。マンモトーム生検はエコーガイド下装置もあり、必要に応じて外来で施行しております。MRI装置による拡がり診断が、乳癌の治療に際しては重要となります。高磁場の3テスラのMRI装置による鮮明な拡がり診断により、適切な切除範囲を設定しています。
乳癌手術
温存手術を基本術式としており、整容性の高い手術を目指しています。センチネルリンパ節生検は、併用法でおこない高い精度と術後合併症0を目指しています。
乳房再建手術
必要な場合には、術前より形成外科医と相談し、①人口乳房による再建②広背筋皮弁による再建③血管吻合をともなった穿通枝皮弁による乳房再建④腹直筋皮弁による乳房再建の中から、希望によって再建方法を選択していただいております。人工乳房による再建もふくめて、すべての再建手術が保険で実施可能です。乳房には切開を加えず、内視鏡補助下で腋窩よりアプローチすることで、整容性の高い手術を可能としています。
妊孕性温存
乳癌治療では、抗癌剤治療や長期にわたるホルモン療法で妊孕性が低下します。当院では、45歳以下の方全員に挙児希望の有無を確認し、妊孕性温存の希望があれば生殖補助医療が可能な近隣施設と連携します。
HBOC診療
乳癌のうち5~10%は、主に遺伝が原因で発症するといわれています。 そのうち最も多いのがBRCAという遺伝子に変異をもつ遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)です。 HBOCは乳癌のみならず、卵巣癌等の発症リスクも一般頻度よりも高くなることが知られており、積極的な医療介入が必要であるといわれています。HBOCに対する診療の一部が2020年4月より保険診療となりました。HBOCである可能性が高い場合(45歳以下の場合、家族歴がある場合など、条件に当てはまる方が対象)は、通常の保険診療で遺伝学的検査が実施でき、HBOCと診断された場合、リスク低減手術やフォローアップ検査も実施できます。
リスク低減手術
HBOCと診断された場合、乳癌、卵巣癌、卵管癌の既往があれば保険診療で実施可能です。また当科では保険診療としては実施できないリスク低減手術も自費診療で実施できるようにしています。
甲状腺手術
さまざまな病態に対応し、手術をおこなっています。甲状腺疾患は女性が多く、またたとえ癌であっても予後が良好であることが多いため、根治性とともに整容性にも配慮する必要があり、小切開頸部手術を施行しています。小切開頸部手術では前頸部の4cmの切開で手術を行います。当院での甲状腺良性疾患手術の多くがこういった低侵襲性手術です。
実績
診療予定表
午前
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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手術 | 小笠原 豊 | 小笠原 豊 | 小笠原 豊 | 小笠原 豊 |
午後
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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手術 | 小笠原 豊 | 小笠原 豊 | 小笠原 豊 | 小笠原 豊 手術 |
※医師が学会等出張の場合、休診となることがあります。
○受付時間は午前8時15分~午前11時
(再来受付機 予約診療:午前8時15分~午後4時
予約外診療:午前8時15分~午前11時)
スタッフ紹介
おがさわら ゆたか
小笠原 豊
みよし ゆういちろう
三好 雄一郎
さじ まりえ