最終更新日:2023/04/01

ご挨拶

 香川県立中央病院の果たすべき最大の使命は、香川県における高度急性期医療(重症の患者の治療や高難度の手術や手技による治療)を担っていくことです。2022年4月からはドクターヘリを香川大学医学部附属病院とともに運用を開始し、毎月両施設で20-30名の患者さんの搬送を行っており香川県内の救急医療に向上に貢献出来ていると自負しております。また新型コロナウイルス感染症蔓延下においても、高度急性期医療の必要な患者さんに対しは出来うる限り断ることなく受けることを努力してまいりました。
2023年5月に新型コロナウイルス感染症は2類相当から5類へと移行されます、しかしながら、感染力が落ちているわけではないので、高齢者や免疫力の落ちている患者さん(抗がん剤や

ステロイド等、抵抗力の落ちる薬を使用している悪性腫瘍患者等)は感染すると重症化することがありますので、感染対策はこれまで通り行いながら高度急性期医療を担っていきます。

 さて人口減少、高齢化は着実に進みつつあり、医療ニーズの質・量が徐々に変化しており、労働力人口の減少も急速に進みこれまで以上の効率的な医療体制が望まれます。高度急性期医療や高度な技術を要する医療提供体制を維持していくために、また突然起こる災害や感染症に備えるためにも、地域医療機関との連携を深め、医療機能の分担を推進し、地域医療の向上に取り組む必要があります。
 普段は身近な「かかりつけ医」の先生がたに診療していただき、急病や重大な疾病の際には当院を紹介していただき、病状に合わせた急性期専門医療を行い、病状が安定すればかかりつけの先生がたのところへ逆紹介させていただくという、それぞれの特性を活かした機能分担が重要になると考えます。また地域の医療を支える医療人を育成するために当院は地域の諸先生がたと地域連携セミナー、呼吸器セミナー、総合診療セミナーや救急救命士等のメディカルスタッフの方への講習会等も増やしより多くの医療機関の方と一層の連携をはかり皆様と力を合わせて県民の皆さまの健康を支えていきたいと思っております。
 地域の中で当院の果たすべき役割をしっかり果たし、県民の皆さまにより一層信頼され、愛される病院となるように職員一同努力してまいりますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

令和5年4月 香川県立中央病院 院長  高口浩一