最終更新日:2022/03/15

関節外科

保存的治療では効果のない変形性膝関節症、変形性股関節症等の患者さんに対して、手術的治療を行っております。手術方法は種々の骨きり術や人工関節手術です。膝関節や肩関節の障害に対しては関節鏡での手術を行っております。代表的な疾患は膝の半月板損傷や肩の腱板損傷などです。肘関節、足関節他の関節についても疾患に応じて様々な治療を行っております。

人工関節手術

当院での人工関節手術は約70例で、毎年増加傾向にあります。その治療の特徴は痛み、歩行などの機能の回復が図れることです。以前であれば高齢であったり、いろい ろな内科的な疾患のために手術を諦めていた患者さんも最近は、人工関節手術により、より快適な生活が送れるようになってきています。また予想される合併症については、そ れを最小限に抑えるべく予防措置をとっております。

関節鏡手術

膝関節の半月板損傷や靭帯損傷、肩関節の腱板損傷などがその対象となる疾患です。より低侵襲であり、痛みが軽減でき、リハビリがスムースに行えるメリットがあります。

脊椎・脊髄外科

手足のしびれ・痛みや歩行障害などを来たす頚椎疾患、腰痛・坐骨神経痛などの原因となる腰椎疾患を中心に治療を行っております。細心な診察とMRI等の精査の上で症状によって腰背筋のストレッチなどの運動療法、コルセット等の装具、硬膜外ブロック注射、神経根ブロック注射、薬剤等での保存療法が有効であり、通常大部分これらの療法で軽快を得ています。椎間板ヘルニアに関しては、症状が軽快しない方に対して、出来るだけ負担の少ない小切開または鏡視下による手術によって軽快を得ています。
腰部脊柱管狭窄症には、運動療法、リハビリ、コルセット、薬剤、点滴注射等で対処し、腰痛や歩行障害の軽快が得られない方々には、椎弓切除術(場合によっては脊椎固定術を追加)によって治療しています。

  • ブロック治療(神経根ブロックや硬膜外ブロック)
  • 頸椎疾患の手術
  • 腰椎疾患の手術
  • 脊髄・脊椎損傷の治療

外傷外科(骨折など)

救命救急センターがある当院では、交通事故や労働災害などにより重度外傷を来たした患者さんは、24時間体制で対応しております。外傷の状態により緊急対応から、段階的に治療を行い、最終社会復帰にむけて最適な治療法を選択し行っております。また増加の著しい高齢者の骨折(代表的な骨折として大腿骨頚部骨折(足の付け根の骨折)やとうこつ遠位端骨折(手首の骨折)などについても積極的に手術的に加療することにより、早期の機能回復を図っています。

重度外傷(骨盤骨折や多発骨折など)

従来はほとんど保存的に治療され変形や外傷性の変形性股関節症になることが少なくなかった骨盤や寛骨臼の骨折に対し手術的治療を行い治療成績を向上させています。また頭部や胸腹部の損傷、多くの骨折を起こした患者さんも段階的にできるだけ小侵襲の治療(創外固定の使用や経皮的なプレート固定等)を行うことにより、早期の回復が図れています。

大腿骨近位部骨折(頸部骨折、転子部骨折)

寝たきりの原因となり、手術的治療と早期のリハビリが必要なこの骨折も、急速に増えています。ほとんどが80、90歳代の高齢者であり、内科的合併症 を多く有しているため、安全な手術というわけにはいきませんが、十分な全身評価のもとできるだけ侵襲を少なくし、確実な手術をすることにより成績は安定し ております。リハビリ期を担っていただく病院との連携もとれスムースな連携医療が行われている骨折です。

上肢・手の外科

肩・肘から手の外傷、変性疾患、神経拘扼疾患などの治療を行っています。手術については、手指の骨折手術、腱縫合術、小腫瘍摘出術、手根管開放術 等、多くは日帰り手術によって治療を行っています。骨折の変形治癒、顕微鏡下に行う手術等の、入院を必要とする場合も短期入院で患者さんの負担が軽く済む よう努力しています。